視覚関係 <同行援護従業者養成研修> 視覚障がい者の外出支援を行う同行援護従業者養成研修を5月、6月、9月の日程で開催しました。今年は新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類感染症へ移行されたこともあり、外出を希望される方も多くいらっしゃると思います。受講されました皆様のご活躍を期待しています! 同行援護従業者の養成研修修了後に、実際仕事に就かれて困っていることがありましたら、相談やフォローアップ講習会も実施できますので、お気軽にお問い合せください。 <視覚障がい者福祉地域講習会>   8月に西条市で実施し、視覚障がい者の補装具・日常生活用具および便利グッズの紹介と体験を行いました。日常生活用具については自治体によって申請できる内容が異なっているため、申請に関するアドバイスや事例を紹介し、便利グッズについては100円ショップで購入できる使いやすい物もいくつか紹介し、体験をしていただきました。 <夏休み親子点字・手話体験教室>(写真) 小・中学生を対象に、点字や手話を体験してもらうことで、視覚・聴覚障がい者への理解を深めてもらうことを目的に、毎年学校の夏休み期間中に「夏休み親子点字・手話体験教室」を実施しています。今年度は7月29日に実施し、16家族32名にご参加いただきました。 センターの中を見学した後、簡単な手話を学んだり、点字器を使って実際に点字を書いたりする体験をしていただきました。 お子さんからは「難しかったけど楽しかった」という声が多く、保護者の方からも「子どもが障がいに触れる機会をもっと増やしたい」「このような体験教室を続けてほしい」という声をいただきました。これを機会に、参加者の方が少しでも障がいについて理解を深めていただければと思います。 暑い中ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。 聴覚関係 <聴能訓練 保護者講座>  今年度は久しぶりに松山市内の小学校にある難聴特別支援学級参観に行ってきました。難聴児が在籍する難聴特別支援学級(算数)と交流学級(体育)での授業を参観し、休憩時間には担任の先生への質疑応答の時間を設けていただきました。難聴特別支援学級では、1対1でもFMマイクを使用して音声が聞き取りやすいように配慮されており、教室は絨毯を敷いて雑音が出にくいよう工夫されていたり、モニターに写真や図を掲示して見て分かるように伝え、解き方なども一緒に板書を見せながら丁寧に指導が行われていました。児童も分からないことは先生に質問したり、課題にまつわるエピソードを進んで話したり、とても楽しい授業風景を見学させていただくことができました。  参加した保護者からも活発な質問があり、難聴児の学習する環境や支援の内容について学ぶ大変いい機会になりました。10月には松山聾学校で実施される幼児体験学習に参加する予定になっています。難聴児が学ぶ場を実際に参観し、今後の子育てや就学に向けての参考にしてもらえたら嬉しいです。 <視聴覚障がい者情報機器操作講習会> ・聴覚障がい者対象・ 8月5日に、聴覚障がい者および関係者を対象とした、電話リレーサービス地域講習会を開催しました。一般財団法人日本財団電話リレーサービスの方に、電話リレーサービスの仕組みや利用方法等についてご講演いただいた後、希望者に対して登録サポートを行いました。 参加者からは、「説明がわかりやすくて、参加してよかった」「当日登録できるのはありがたい」との感想をいただきました。  今後も、視聴覚障がい者のニーズに沿った講習会を実施していきたいと思います。 <子どもの聞こえセミナー> 保健師や保育士等を対象とした「子どもの聞こえセミナー」を開催しました。今年は、午後の講演をZoom併用で行い、保育士、言語聴覚士、地域の保健師・臨床心理士など様々な職種の方41名にご参加いただきました。 午前の講座では、聴覚障がいに関する基礎知識や、擬似難聴体験、当センターでの支援の流れについて情報提供を行いました。午後は、愛媛大学の加藤先生に新生児聴覚検査や、健診の役割・聴覚障がいの早期発見の意義などについてお話しいただき、寺岡先生には、県内での新生児聴覚検査の状況や検査後に難聴が進行した事例などについてお話しいただきました。 「課内で再度基準を確認し、乳幼児健診に臨みたい」「健診で難聴疑いを発見し、その後の受診に繋げる保健師の役割をしっかり果たしていきたい」等の感想をいただきました。 <聴覚障がい児交流会> 8月3日に聴覚障がい児交流会を開催しました。9家族21名にご参加いただき、絵本の読み聞かせ、スイカ割りなどの楽しい企画で交流を図りました。 盛り上がったのは、スイカ割りです。本物のスイカではなく、画用紙で作った本物そっくりのスイカを目指して、ソロソロ歩きます。保護者の声を頼りに、見事命中!そして、割れたスイカの中には、なんとお菓子が!みんなで分けて、美味しくいただきました。 普段はあまり会えない友達との交流なので、最初は恥ずかしそうにしていましたが、徐々に慣れて最後は一緒に楽しく遊べました。保護者同士も情報交換ができ、貴重な時間となりました。 <耳と聞こえのセミナー> 第1回のセミナーは、「聞こえと加齢難聴について」と題して、愛媛大学医学部耳鼻咽喉科 寺岡 正人(まさと)先生にご講演いただきました。 認知症の要因の一つに、難聴が関係していることが分かり、難聴を予防することが、認知症の予防につながるとして、現在注目を集めていると話がありました。 加齢難聴の予防としては、血管の動脈硬化を防ぐことが大切であり、そのためには塩分の制限、適度な運動や適切なカロリー摂取、長時間騒音下で過ごさないことが大切だと話がありました。  今後も継続して、聞こえや補聴器、難聴予防等の情報を提供し、聞こえの理解を深めていきたいと思います。