7月15日に、「令和5年度聴覚ボランティア研修会」を集合・オンライン両方で行うハイブリット方式にて開催しました。
今年度は、愛媛大学アクセシビリティ支援室の太田琢磨氏を講師に迎え、「高等教育における情報支援の現状」と題して、ご講話いただきました。聴導犬ハンナを同伴されてのご登壇でしたので、聴導犬との生活のお話もしていただきました。
学生時代に、情報保障を求めて大学と交渉した経験や、その活動が縁で、要約筆記サークルへの立ち上げに繋がったこと、その情報保障の完成形を知るべく、ついにはアメリカへの留学など、どんどん活躍の場を広げていかれたお話は大変興味深く、そして現在は、その経験・専門性を活かし、学生を支援する側になり、人工内耳装用の学生、手話を知らない学生の増加など、多様化する聴覚障がい生への対応を通して感じることなど、とても勉強になる内容でした。
大学での支援は、単に情報保障を行うだけではなく、社会で活躍する際に必要となる、「支援を交渉する力」を付けていくこと、そういった教育的支援が重要だというお話が印象的でした。
受講された方々からは、「ご経験を交えながら大学での取組、幅広い視点からの海外の支援の現状など興味深かった」「情報保障の重要性や、障がい者自ら手を上げ、意思表示することが大切だと分かった」などの感想をいただきました。
今後も、こういった研修会を通して、ボランティアの皆様の研鑽にお役に立てるような情報提供を行っていきたいと思います。