7月3日に令和3年度聴覚ボランティア研修会を開催しました。
今回の研修会は、「手話通訳者・要約筆記者のメンタルヘルス」と題して、長野 真基子氏(臨床心理士・公認心理師・手話通訳士)にご講話いただきました。
コロナ禍のためZoomを併用し、長野先生には長崎県諫早市から講話いただき、18名が自宅でZoom視聴、2名がセンターで視聴し、計20名の参加がありました。
手話通訳者・要約筆記者は、同時通訳という負荷の高い作業だけでなく、他人のコミュニケーションを代行する精神的負荷を伴う職務である。医療・介護と同様に「対人支援職」であり、「感情労働」の割合が非常に高く、高度な感情コントロールが要求される。感情的に疲労しやすいにも関わらず、自分の疲労を無視し、支援する相手のことだけを考えて仕事をしてしまいがち。燃え尽きてしまう前にセルフケアを行い、「他人を援助するには、まず自分が健康でなければいけない」という考えを持ってほしい、とのお話がありました。
また、セルフケアは、日常的に身近なことをすればよく、例えば好きな音楽を聴く時間を取る、ヨガをする、カフェに行く、お風呂にゆっくり入るなど、意識的にセルフケアの手段と時間を確保することが大切とのお話がありました。
さらに、ストレス耐性は後天的に厚く強くできるとの話があり、
対処方法として
①「手を打つ」のは早ければ早いほどよい
②バランスのとれた生活
③「考えても解決しないことは考えない」などの構えをとる
④悩みや不安を人に話すこと
などの方法を教えていただきました。
受講された方々からは、「身近なテーマ、内容で思い当たる事が多く大変勉強になった」「他者を支援するにはまず自分の心身が健康でなければ」「つい自分のことを後回しにしがちだが、思い切って休もうと思った」「セフルケアを頑張りたい」等の感想をいただきました。
今回教えていただいた内容を、各サークルで伝達していただき、今後の活動に役立てていただければと思います。